練馬区議会 2003-06-18 06月18日-06号
ところがこれまでの岩波区政は、豪華庁舎建設や一時はホテル建設まで考え、これは区民の批判で断念しましたが、大型公共事業を優先させる一方、区民には少なからぬ区で値上げを見送っている介護保険料を値上げし、各種使用料の有料化を行い、特に前定例会直前には、ひとり暮らし高齢者と障害者福祉の切り捨てを主な内容とした事務事業評価制度を導入しました。
ところがこれまでの岩波区政は、豪華庁舎建設や一時はホテル建設まで考え、これは区民の批判で断念しましたが、大型公共事業を優先させる一方、区民には少なからぬ区で値上げを見送っている介護保険料を値上げし、各種使用料の有料化を行い、特に前定例会直前には、ひとり暮らし高齢者と障害者福祉の切り捨てを主な内容とした事務事業評価制度を導入しました。
練馬区では、1990年代を中心に豪華庁舎建設や練馬、大泉学園、石神井公園各駅周辺の再開発事業など、主な公共事業だけ見ても、実に 700億円以上の税金をつぎ込んできました。一方、2001年当初予算では、民生費の区民一人当たりの歳出額は23区中18位、教育費の区民一人当たりの歳出額は、同じく17位、いずれも平均以下です。 では、その大型開発の結果はどうだったでしょうか。
次に、足立区は古性区政時代、その都市経営論に立って、行革先進区として、敬老金の廃止、学校給食の民間委託など、区民施策を削り、豪華庁舎建設に続き、ホテル建設に象徴される開発優先の区政を進めてきましたが、結果的には、財政面で、年間の予算を上回る将来にわたる財政負担を 負い、今日の財政危機を生み出しました。
足立区でも、鈴木区長が当時の助役として、バブルが終わった後からでも大量に土地を買い込み、豪華庁舎建設に象徴される大型開発を進めて巨額な借金を残したことも今日の足立区財政を圧迫しているものとして、その責任を自覚し、反省をしなければならないものです。 そこで、具体的に質問をします。 第1に、新年度予算案の歳入は、第四次基本計画の前期4年の年平均歳入推計と比べて79億円も少なくなっています。
足立区の財政危機の始まりは、鈴木区長が助役を務めていた当時の古性区政が、バブル崩壊にもかかわらず、豪華庁舎建設や身の丈を上回る財政運営をしていったため、平成5年、6年に顕著になったのです。ところが鈴木区長はこの責任を吉田前区長に押しつけ、2年連続の実質単年度収支の赤字を強調し、この赤字体質からの脱却を旗印にして、4年間で120億円もの区民負担を新たに強いる計画を区民に押しつけようとするものです。
吉田区政は古性区政のもとで進められた豪華庁舎建設など、大型事業優先の財政運営の結果つくられた莫大な借金を引き継ぎながら、大型事業を抑え、新たな借金を減らして区財政再建の道を切り開いてきました。鈴木区政が急ごうとするこの方向では、財政再建の道から外れ、古性区政のように、また区民の暮らしに矛先を向ける道に向かうのではないでしょうか。
豪華庁舎建設だけでも511億円、関連経費を含めると700億円を超すという新庁舎建設の上に、大規模な用地購入も進められました。これらの経費の財源を確保するために、区の借金をふやし、91年度末には借金の残高が618億円であったものが、96年度末には1,361億円と、わずか5年で2倍以上にも区の借金が急速にふえていったのです。
豪華庁舎建設など、ゼネコン奉仕の大型公共事業に象徴されるように、歴代の自民党政府が押しつけてきた悪政のレールに乗って、借金による公共事業の膨張や、膨大な土地購入などを行ってきたことが、今日の区財政危機の真の原因であると考えます。この真の原因にメスを入れることができずに、大型開発優先を温存し、住民サービス切り捨てでは、真の財政危機打開はできません。